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為替が150円を超える時代
為替な何回かテーマにしています。基本的に日本の価値が下がる事が多いですが、逆の効果を考えてみます。1番は輸出をするときに同じ価値の物が高くなります。1ドルが120円の時と150円の時では150円の方が30円高くなります。アメリカ1000ドルで販売している商品が120円のときは1,000✖️120で120,000円になります。これが、150円の時は1,000✖️150で150,000円になります。30,000円増える様になります。トヨタが過去最高益になる一つの要因がこの現象です。日本で仮に450万円で販売している車を30,000ドルで販売する訳ではありません。その国の経済状況によって価格は決めています。販売できる価格にします。そして、国によって走行出来る様に仕様が変わります。日本で販売されている外国の車両は日本仕様に変わっています。代表的なものがウインカーです。法律によって車両の横にウインカーの設置が決められています。ですので日本で450万円で販売している車両は、輸送費や手数料、税金などを足された価格で決まります。その価格がその地域で販売できるかをそれぞれの会社で判断して価格を決めています。その経費が150万円かかると600万円の価格になります。日本で走っている外国の車両が割高なのはその影響です。ここで企業は為替を固定しています。それは社内で決めています。わかりやすく1ドル120円で決めているとします。そうすると先ほどの例で日本円で600万円で販売している車両を外国(この場合アメリカになります)で販売すると6,000,000円割る120円なら50,000ドルになります。これが、現地で販売する価格の基準になります。この価格が割高なのか割安なのかを考えます。
1ドルが150円になると50,000ドルの車両価格が日本で計算すると750万円になります。為替が変わってだけで同じ車両が、600万円で想定していた車両が750万円になり150万円の利益が上乗せされます。これが、円安による効果です。
似た効果が金融の世界にもある
同じことが金融の世界にもあります。代表的なものが外貨預金です。一つは為替が円安傾向になっている事。もう一つは金利がアメリカの方が高いことです。アメリカの金利を調べてみます。イオン銀行で外貨定期預金が出ています。1年物で3.7%です。表面的には高いです。このサイトを見ていくとTTSとTTBに表があります。アメリカドルで1ドルが149.422(TTS)、148.922(TTB)と出ています。TTSとは円をドルに換える時の為替です。TTBはドルを円に換える時の為替です。具体的にはこの様になります。100ドルを換えようとすると円からドルに換える時は149.422✖️100で149,422円必要になります。100ドルを円に戻す時は148.922✖️100で148,922円になります。差額が発生します。500円です。この500円がスプレッドと呼ばれるものです。FXはこのスプレッドが小さい方が売買がしやすくなります。為替は常に変動しています。先ほどレートは2023/11/4AM5時50分4秒現在です。楽天証券のサイトで確認するとTTSは149.398、TTBは149.396になり0.2銭です。先ほどの500円とはかなり違います。実はこのスプレッドが大事なります。先ほどのイオン銀行は0.5円で楽天証券やSBI証券は0.002円です。小さい数字に思えますが金額が100万円単位にあると話が変わります。10,000ドルの売買なら差が大きくなります。
手数料は証券取引やFXなどの金融取引には大事になります。先ほどの例を見て、どの方法が資産がリスクが少なく増やせるかがポイントになります。どの金融機関でも同じような結果が出ますが、違いは手数料になります。安い手数料を証券会社のメリットとそうでない金融機関を比較してから考えましょう。自分に合う金融機関がどこか。自分が考えている資産形成の方法に合っている会社は何か。長期投資なのか。短期投資なのか。それぞれ方法が違います。騙されないように比較をしてしっかり勉強し、今の流れに乗れる様にします。
為替はどのように変動するのか
話を元に戻すと、為替の購入している時期によって利益が出てくる仕組みがわかったと思います。1ドル120円で10,000ドル購入し、150円の時に売却すれば差額の30円✖️10,000ドルで300,000円の利益になります。実際は先ほどのレートが違ったり税金がかかるので減りますがイメージはこの様なものです。問題は今の150円がこれから安くなるか高くなるかが問題です。おさらいですが、円高は1ドルに対して円が上昇することで例えば150円から120円になることを円高と言います。円安は逆で1ドルに対して円の価値が下がることで例えば120円から150円になる事です。今、購入したレートから円安になれば売買差で利益が出ます。逆に円高になれば損が発生します。
大事なこと
相場を扱っている会社や社員、デイトレーダーの人の共通している認識があります。それは相場を当てることは出来ません。ただ、流れを読むことは可能です。今は円高傾向なのか円安傾向なのか。今は、基本的に円安傾向になっています。理由は日本銀行の短期金利政策に変化がないからです。アメリカとの金利さが縮まらないので円安傾向になります。これが基本的な考え方です。逆に日本の短期金利が上がったり、アメリカの短期金利が下がることで金利差が縮まると為替は円高方向に向かいます。
金利はどのように決まるのか
アメリカの金利が上昇している背景は、①好景気、②物価の上昇(需要が旺盛)です。①の好景気は日本では考えられないですが、アメリカは今の世界で好景気な国の一つです。②物価が急激に上昇している(インフレ)している為金利の上昇をする事で物価の上昇を抑える効果があります。金利を上げる事で物価の上昇を抑える事が目的になっています。物価が上昇しなくなると景気が落ち着いていきます。景気が良いことは悪い事ではありませんが、急激に景気が良くなると物価が急上昇して、経済に打撃を与えます。好景気だと思っていたら急に不景気になります。そうなると社会は不安定になります。このことを防ぐためにコントロールをしようとしています。日本は好景気ではありません。理由はアメリカのような政策ができていません。早いタイミングで大規模な経済対策をすれば、日本の景気は良くなります。順番と規模を間違えなければ誰でも出来ます。ですが、今の日本にその様な政策ができる官僚も政治家もいないので好景気によって金利が上がることしばらくありません。早くても、来年の春以降です。大企業の給与が上がることで個人消費が上がれば景気が拡大する可能性があります。もし、春先以降に景気が拡大すれば自然と短期金利上昇の話題が増える可能性が出てきます。ですが、金利を上げることが目的になってしまえば、日本の景気は悪化していきます。最低でも景気が良くなり始めてから2〜3年ほどの時間が必要になります。
日米の金利差はしばらく変化はありません。可能性としてあるのはアメリカの金利が下がれば、円高になる可能性はあります。そうなると今外貨定期預金をするタイミングではない可能性が高いです。表面の金利が高いだけで決める事は慎重にしましょう。
資産形成のお役に立てればと思います。それでは、また明日。
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