吹奏楽コンクールについて。

こんにちは。監督です。

昨日のブログで高校時代に吹奏楽コンクールで金賞を頂きましたと書きましたが、その時の経験を紹介したいと思います。

結論

吹奏楽コンクールで金賞を受賞することは全てではないです。

その当時のコンクールは以下のような感じでした。

県予選⇨県本選⇨ブロック大会(関東や関西大会など)⇨全国大会

この順でした。

予選

その当時は、8月の前半から予選が始まります。ブロック大会は9月で全国大会は10月でした。コンクールの曲目は8月になってから決まっていました。年によって決まる時期は違いますがその年は遅い年でした。予選が始まる10日ぐらい前に自由曲が決まりました。何故、このようなことができたのか。

冬の間に基礎練習や基礎体力の練習が中心でした。理由はその時期しかできない練習なのです。だから、その時期にしっかり練習をしてレベルアップができると春から秋の忙しい時期にしっかり成果が発揮できます。特に、男性は女性よりも時間がかかりますが化ける時の振れ幅が大きくなります。

そして、合奏時間の少なさです。定期演奏会が2〜3公演で40曲ほど演奏します。この数の合奏は1曲あたり合奏は2〜3回です。合奏になるまでにパートである程度仕上げていかないと合わせることができません。効率よく合奏するには準備が大事になります。

そして、普通なら数ヶ月練習する自由曲が10日前後で予選に臨みます。非常に不安の中で演奏をしていました。正直、それほど良い演奏ではなかったと思います。辛うじて、本線に出る事が出来ました。

本線へ

そして、本線の練習です。ちょうどお盆時期で合宿をしていました。その時に曲をある程度仕上げていきます。改善の余地は、まだありましたが予選に比べるとかなり出来は良くなったと思います。本線も無事通過しました。

ブロック大会

そして、ブロック大会までに少し時間が開きます。この時期に多くのイベントや依頼演奏をします。コンクールから距離が出ます。そして、ブロック大会の1週間前に練習が再開となりますが、一日一回三十分から一時間合奏があるだけでそれほど根を詰めて練習はしません。ただ、この時の合奏の密度は普通ではないです。時間がないことがわかっているので集中力が半端でなかったと思います。合奏が終わると知恵熱が出るくらい頭が痛くなります。

そして、ブロック大会です。ここを通過すれば全国大会です。全国大会に出れるレベルの高校が多く存在します。金賞を受賞する約8校でその半分が全国大会に出場します。ですので、ここを通過することが非常に難しいです。

grand canyon
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事件が起きました

そして、ここで事件が起きます。あるパートの子が扉に指を挟んで怪我をします。ソロがある大事なパートで本来はいないと曲にならないと普通はそう思っていました。実は、この時は、他のパートで代替えするしかないと思いました。結局、起きてしまったことは仕方ないので、できることをすれば良いと思っていました。顧問の先生も同じことを考えていたようで、すぐに他のパートの人がそのソロを練習しました。不安になるので、上手く演奏ができてるとよく話をしていたと思います。そして、この時の演奏は非常に良い演奏だったと思います。アクシデントがあったこともあり、非常にまとまった演奏をしていました。運よく、全国大会に出場することができました。

定期演奏会

すぐに、全国大会の練習をすると思ったら、定期演奏会の練習が中心となります。定期演奏会の練習は合奏の回数も少なく、効率よくしないと完成しません。そして、生徒だけで演奏する曲や、出し物もあり時間配分がしっかりしないと大変なことになります。毎年1年生はこの時期までは大変です。当時は半分ぐらい楽器の初心者で、楽器も練習して、歌も歌って、マーチングをしてと盛りだくさんで、大変だと思います。その経験があるからこそ、2年生、3年生になってしっかりしていきます。

特に、3年生は精神的な柱だと思います。演奏もそうですが、演奏会の全てを把握して、無駄がない動きをして1年生から見ると神様みたいな存在だと思います。監督も1年生の時はそう思っていました。

だから、コンクールの合間にあった定期演奏会は思い入れの度合いが全く違います。全身全霊で定期演奏会は望んでいたと思います。それは、自分ができる全てを出し切っていたと思います。高校生だからできる演奏だと思います。

全国大会へ

あの黒いステージに上がります。吹奏楽部員なら憧れのステージだと思います。監督の代は、ここで演奏することが、大事で金賞を受賞することが目的では無かったと思います。より良い演奏することが目的なのです。運よくこのステージで演奏することができ、金賞をいただけましたが、個人的には良い出来ではなかったです。ただ、他の部員と共に受賞したものなのでそれまでの学校での活動や演奏がそのステージで発揮されたと思っています。それが、素晴らしい演奏を、良い音楽を奏でられたと思います。

今、吹奏楽コンクール自体に疑問がある方や、コロナ禍で出ることができなかった生徒がいらっしゃることを記事等で見かけます。そして、テレビなどよく取り上げられることが多くなりました。監督としては寂しく感じることが多いです。頑張って、練習した成果を披露する場所が奪われたり、大人の都合でメディアに取り上げられ、その時は良いですが、その後の人生までは誰も責任を持ちません。そのことを多くの関係者はわかっているのか疑問があります。あくまでも学校の部活動であるという大前提を忘れてはいけません。恵まれている学校は地方にいき、多くの学校と交流して、レベルアップができればと思います。今はITの技術もあるにでインターネットで交流もできます。

いろんな考え方はありますが、音楽の本質はコンクールで金賞を獲ることではないことだと思います。この3年間で多くの経験ができ、その経験が人生の宝になるのです。その事がわかってもらえればと思います。

それでは、また明日。

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