中間貯蔵施設は必要か

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こんにちは。監督です。資産形成や老後の資金に関する情報や経済ニュースを発信しています。自由な生き方を応援しています。毎日朝7時に更新しています。

原子力発電所から出てくる核廃棄物の中間処理施設で山口県上関町で調査が開始するとニュースになっています。このニュースから見えてくる今の日本の現状を考えていきます。原子力行政に対して、賛成か反対ではなく、現実問題と日本には52基の原子力発電所が存在します。廃炉にするにも稼働をするにも多くの問題があることを知ってほしいことがこのブログの趣旨です。

使用済み核燃料(核廃棄物)とは

原子力発電所を稼働すると核廃棄物が発生します。これは燃料棒と呼ばれる核物質でできたものです。発電のシステムは、この燃料棒を水の中に入れて、ある一定の間隔で並んでいます。燃料棒が核反応をすると熱を発して水が沸騰し湯気がタービンを回し発電します。タービンを回す力が普通の発電所よりも発電能力が高いことが特徴です。問題はこの燃料棒は稼働すると放射線を発します。放射線を抑えるために水の中に置いておく必要があります。この水も放射線に汚染されます。燃料棒は稼働した年月と同じ時間をかけて落ち着かせます。ポイントは燃料棒は水の中に入れて、燃料棒どうしを遮蔽することで核反応を起こさなくなります。核の廃棄物は普通の廃棄物と同じようにゴミ処理場では、処理ができません。理由は高濃度の放射線を発します。放射線を大量に浴びると細胞が破壊され生命が失われます。このため、専用の設備で保管をする必要があります。

どこも引き受けない

人は経済活動をすれば、多くの廃棄物が発生します。通常の廃棄物処理施設を作るだけで反対運動が起きます。これが、健康に被害が起きる可能性がある核廃棄物なら尚更です。実はこの問題は同じではありません。生活や経済活動から出てくる一般廃棄物や産業廃棄物を処理する施設は建設も管理も法律で厳格に決められています。不法投棄が起きないようにそれぞれの自治体で管理されています。ここにも『イメージ』の問題があります。大規模な工事をすると多くの車両がその場所へ行きます。内容がわからない人からすると怖いと思います。一部ですが運転手の素行の悪さもあります。このような歴史があり『イメージ』が悪くなります。

建設する目的が廃棄物の処理です。廃棄物は適正に処理をすれば環境に対してある程度の負荷を抑えることが出来ます。ただ、一部の粗悪な設備や行政のゴミ処理施設の予算に関する問題が存在します。これが廃棄物行政に倒しての大きな問題になっています。

自己中心的な考え方

大きな問題は自分達が出した廃棄物を処理する施設が近隣に出来る事に対して、抵抗感があります。出来たら自分の家の近くには建設してほしくないと思っています。この気持ちが理解出来ます。ですが、生活をしていると廃棄物は出てきます。この問題は設備を建設する場所と廃棄物を出さない生活をすることが議論の中心となります。そして、行政への信頼が低いことが根底にあります。

行政に対策

核廃棄物の処理施設なら健康被害が起きることを考えると廃棄物の処理施設どころではありません。そのため、核廃棄物処理施設がある青森県六ヶ所村には多額の補助金を政府は出しています。少子高齢化の時代に、村として存在ができていることは大きな意義があります。六ヶ所村のホームページを拝見すると立派なものでした。接続速度が非常に快適です。

根本的な問題

原子力発電所の問題は、使用済み核燃料が発生することです。ですが、行政は発電所を置いている自治体に補助金が交付されます。そして、電力会社は原子力発電所を稼働すると自治体に納税をするシステムがあります。この費用は使用者が払っています。このシステム自体を変えていかないと原子力行政が金のなる木に見えてくる地方自治体が出てきます。

調査だけで

年間、最大1億4000万円の交付され、知事が建設に同意すれば、2年間で最大19億6千万円が交付されます。そして、設備があるだけで半永久的に政府から交付金が入ってきます。これが、現実です。

浮き彫りになる

先進国は遅かれ早かれ少子高齢化に向かいます。右肩上がり前提の経済政策では、破綻していることはわかっています。ですが、行政のトップは、対策がありません。出来る事は今まであった成功事例です。中間貯蔵施設の成功事例は先ほどの六ヶ所村です。多くの地方自治体は大きな決断をする必要があります。行政の統廃合です。もしくは、若い人を呼べるような政策を考える必要があります。そのためには若いトップや役所の所員の若返りが必要になります。

残念な現実

原子力発電所が存在している間は、貯蔵プールに保管している使用済みの核燃料(核廃棄物)は存在しています。今、日本にある発電所は52ヶ所あります。ここから廃棄物は出て続けます。稼働をしなくてもメンテナンスが必要で、費用はかかります。そして、使用した核廃棄物の処理に費用がかかり、核廃棄物は増え続けています。

現実を見てどうするか。ここで資源エネルギー庁の『福島原発の廃炉と未来』というパンフテットのリンクを貼ります。事故から12年経ち現状がわかりやすく紹介しています。参考になるパンフレットになります。

http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/hairo_osensui/images/HAIROMIRAI.pdf

解決策はないですが、知っていくことが将来に対して答えが見えてきます。特に若い人に興味を持って欲しいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。難しい問題です。誰も正解はわかりません。ただ、その設備があるから生きている人もいる事も事実です。事故で生活する場所を奪われた人がいることも事実です。多くの人は事故の報道をリアルタイムで見て、不安になった事も事実です。多くの現実があることを知ることから始めないと解決できない問題です。

参考になりましたら、ご家族やご友人とこの話題を話をしてください。興味を持つことで新しい考え方が出てきます。それでは、また明日。

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